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2014/09/28
2014/09/17
音づくりのコーチ法
素読舎の掲示板「大風呂敷」に、「音づくり」について小川さんが書かれた記事を元に、根石が手を入れて再掲載した。
以下に、「大風呂敷」の記事を転写し、「音づくり」と「コーチ法」の元に格納する。
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音作りのコーチ法
1.
「音を先に行かせる」:まず音だけに集中させる。
「音作り」は文まるごとを一単位とする。
リエイゾン (音のつながり)・エリジョン (黙音)・アシミレイション(音の同化)の処理、リズム・イントネーションまでまで含めた「音の連続」で扱う。
音や発音に気を取られていれば意味など考えていられず、意味に気を取られていれば音がおろそかになる。この「音とイメージの二律背反」を克服するために、まず文まるごとの音全体を完成させてしまう。途中、個々の音を直したりしながら、文まるごとの音がなめらかにはっきりと言える状態に持ち込む。(いずれ、音と意味は合体させなければならないが、語学ではそれを別々に扱うことができる。語学の言語が当初「死物」であるからである。)
2.
英語用の口の筋肉を作る:生徒の激しい口の動きを作り出す。
同じ調子で繰り返すのと、「同じ調子で繰り返すことが出来る」とは違う。ただ言ってるだけの音は緩んだ音であり、はっきり否定する。
口を大きめに使い、動きに少し力を入れている。初めは「ゆっくりていねいに」でいいが、ある程度は音を「つなげる」。その間、音(口の動き)をゆるめない。
音が正確であるかどうかということと同等、あるいはそれ以上に大事なのが、強くはっきりした音を作ること。
口の筋肉に英語用のバネを作る。
音がネイティブ音に近いかどうか、上手かどうかということより、日本人にとっては、英語の音が弱いことが問題である。(日本語は音が平板で、省エネ型。英語はエネルギー多消費型)。日本語で育った人には、英語用の口の筋肉のバネは本来備わっていない。
バネを作らなければ、実際の場では使い物にならない。あるいは非常に聞きにくい音ができてしまう。
実際に英語を使う場面では、練習の場で作った音の強さ(明瞭さ)は半分から半分以下になる。実際に使う場面では、音になど気を使っていられない。(文法になど気を使っていられないのと同じ)。
1) 口を大きめに使って引き締める。ゆっくりていねいに。ただし「つなげる」。
速すぎず、遅すぎない速度(自分にとって「普通」の速度)をよく探す。
2) 「ゆるめない」で繰り返し言い続けると、口の動きがふっと軽くなる時が来る。
動きやすくなった口の動きを上手につかまえて「それに乗る」。
(サーファーが波をつかまえて波に「乗る」ようにという比喩を常時使うが、コーチによって別
の比喩を思いつけばそれを使ってよい。)
3) 動きやすくなった口の動きを「ゆるめない」。(波に乗り続ける)
この1)~3)をきちんとやるだけで、音はワンランク上の音になる。
3.
技法グラウンド:コーチが1回言った文を生徒が5回~数十回繰り返す方法。
指示は、技法グラウンドという「動態」の中で「モデル音とともに、ポンと置いてやる」。音を出すコツの指示は手短かであることが必要。コーチの側は指示方法が、ただちに口に出せるのでなければならない。メモを参照するのではできない。必要なときにただちに口に出せるように、素読して身体化させておく。
4.
「あいうえおフォニックスと10のポイント」(まず最低これだけは押さえるべきポイント)
「技法グラウンド」という「動態」の中で意味を持つ。単に読んで理解するための羅列ではない。
1)「あいうえおフォニックス」 の説明法
生徒に字と字の間をあけて、ローマ字で「あ い う え お」を書かせる。
そのそれぞれに、r をつけさせる。
「あいうえおフォニックス」は、<日本人の耳にアーと聞こえる音に関して>のものであるという前提を言う。
ar, ir, ur, er, or
ar の上にもう一つ ar を書かせる。
ar
ar, ir, ur, er, or
ar が二つあるのは、そこにアクセントがある場合とない場合があるから
ar にアクセントがあれば「顎の下がる明るいアー」(歯医者のアー)
ar, ir, ur, er, or に含まれる ar はアクセントのない ar
ar, ir, ur, er, or は「狭いアー」
a i u e o に r を付けたのは日本語の母音に r をつけたもの
母音プラス r ということでは、ear も仲間
ar, ir, ur, er, or に ear も追加する
ar, ir, ur, er, or, ear
er の順序が逆になった re も日本人の耳に「アー」と聞こえるなら「狭いアー」
英語の re は母音の後に re がついたものであり、音の正体は er と同じ
( where, here, picture, pleasure など)
er と re が音としては正体が同じなので、er の下に re を追加
ar, ir, ur, er, or, ear
re
アクセントのある ar も表記すると、
ar
ar, ir, ur, er, or, ear
re
2) 個々の音 10のポイント
th
歯で舌を挟み、引っ込めながら歯と舌をこする。そのこすれる音。
f, v
上の歯を下唇の山の頂点より少し内側に押しあて、息で離す。
t,d,l,n
舌を上の歯茎の裏につける。
t と d は舌が歯茎から離れるときの音。
l と n は舌が歯茎にくっついている間の音。
r
舌を喉の方にひっぱり、上の方に触らない。
s
歯と歯茎の境目あたり。触るか触らないかくらい。狭い隙間に息を通す。
S (long s) 舌の位置は s と同じ。違いは唇を丸めて突き出すこと。
逆さe・逆さv
両方とも「狭いア」。
単独の逆さe にはアクセントが来ない。
逆さv にはアクセントが来る。
逆さe
唇を狭く、力を入れないで、「ア」を言う。
英語ネイティヴ(英語で育った人)は口の中で舌を持ち上げて息の狭い通り道をつくる。
それができる人はそれでいい。
要領がわからない人は、息の出口(唇の開き)を狭めて、「狭い」音の感覚をつかむ。
「狭い音」はまず「狭さ」の感覚をつかむのが大事。
感覚がつかまえられないといつまでたっても発音できない。
感覚がわかると、そのうちに自然に舌を持ち上げて出せるようになる。
a
歯と歯を開く。(下顎を下げる)
舌が口の中で浮いているときれいに出ない。
舌を下の歯の裏側に付けたまま顎を下げるときれいに出る。
ae
口の両端を斜め上にひっぱり上げる。一瞬般若(一瞬、般若の顔になれ)
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(明日朝が早いので、以下については、改めて書きます)
黙音・連結・母音削除
以下に、「大風呂敷」の記事を転写し、「音づくり」と「コーチ法」の元に格納する。
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小川さん
投稿者:根石吉久 投稿日:2014年 9月 9日(火)00時17分27秒音作りのコーチ法
1.
「音を先に行かせる」:まず音だけに集中させる。
「音作り」は文まるごとを一単位とする。
リエイゾン (音のつながり)・エリジョン (黙音)・アシミレイション(音の同化)の処理、リズム・イントネーションまでまで含めた「音の連続」で扱う。
音や発音に気を取られていれば意味など考えていられず、意味に気を取られていれば音がおろそかになる。この「音とイメージの二律背反」を克服するために、まず文まるごとの音全体を完成させてしまう。途中、個々の音を直したりしながら、文まるごとの音がなめらかにはっきりと言える状態に持ち込む。(いずれ、音と意味は合体させなければならないが、語学ではそれを別々に扱うことができる。語学の言語が当初「死物」であるからである。)
2.
英語用の口の筋肉を作る:生徒の激しい口の動きを作り出す。
同じ調子で繰り返すのと、「同じ調子で繰り返すことが出来る」とは違う。ただ言ってるだけの音は緩んだ音であり、はっきり否定する。
口を大きめに使い、動きに少し力を入れている。初めは「ゆっくりていねいに」でいいが、ある程度は音を「つなげる」。その間、音(口の動き)をゆるめない。
音が正確であるかどうかということと同等、あるいはそれ以上に大事なのが、強くはっきりした音を作ること。
口の筋肉に英語用のバネを作る。
音がネイティブ音に近いかどうか、上手かどうかということより、日本人にとっては、英語の音が弱いことが問題である。(日本語は音が平板で、省エネ型。英語はエネルギー多消費型)。日本語で育った人には、英語用の口の筋肉のバネは本来備わっていない。
バネを作らなければ、実際の場では使い物にならない。あるいは非常に聞きにくい音ができてしまう。
実際に英語を使う場面では、練習の場で作った音の強さ(明瞭さ)は半分から半分以下になる。実際に使う場面では、音になど気を使っていられない。(文法になど気を使っていられないのと同じ)。
1) 口を大きめに使って引き締める。ゆっくりていねいに。ただし「つなげる」。
速すぎず、遅すぎない速度(自分にとって「普通」の速度)をよく探す。
2) 「ゆるめない」で繰り返し言い続けると、口の動きがふっと軽くなる時が来る。
動きやすくなった口の動きを上手につかまえて「それに乗る」。
(サーファーが波をつかまえて波に「乗る」ようにという比喩を常時使うが、コーチによって別
の比喩を思いつけばそれを使ってよい。)
3) 動きやすくなった口の動きを「ゆるめない」。(波に乗り続ける)
この1)~3)をきちんとやるだけで、音はワンランク上の音になる。
3.
技法グラウンド:コーチが1回言った文を生徒が5回~数十回繰り返す方法。
指示は、技法グラウンドという「動態」の中で「モデル音とともに、ポンと置いてやる」。音を出すコツの指示は手短かであることが必要。コーチの側は指示方法が、ただちに口に出せるのでなければならない。メモを参照するのではできない。必要なときにただちに口に出せるように、素読して身体化させておく。
4.
「あいうえおフォニックスと10のポイント」(まず最低これだけは押さえるべきポイント)
「技法グラウンド」という「動態」の中で意味を持つ。単に読んで理解するための羅列ではない。
1)「あいうえおフォニックス」 の説明法
生徒に字と字の間をあけて、ローマ字で「あ い う え お」を書かせる。
そのそれぞれに、r をつけさせる。
「あいうえおフォニックス」は、<日本人の耳にアーと聞こえる音に関して>のものであるという前提を言う。
ar, ir, ur, er, or
ar の上にもう一つ ar を書かせる。
ar
ar, ir, ur, er, or
ar が二つあるのは、そこにアクセントがある場合とない場合があるから
ar にアクセントがあれば「顎の下がる明るいアー」(歯医者のアー)
ar, ir, ur, er, or に含まれる ar はアクセントのない ar
ar, ir, ur, er, or は「狭いアー」
a i u e o に r を付けたのは日本語の母音に r をつけたもの
母音プラス r ということでは、ear も仲間
ar, ir, ur, er, or に ear も追加する
ar, ir, ur, er, or, ear
er の順序が逆になった re も日本人の耳に「アー」と聞こえるなら「狭いアー」
英語の re は母音の後に re がついたものであり、音の正体は er と同じ
( where, here, picture, pleasure など)
er と re が音としては正体が同じなので、er の下に re を追加
ar, ir, ur, er, or, ear
re
アクセントのある ar も表記すると、
ar
ar, ir, ur, er, or, ear
re
2) 個々の音 10のポイント
th
歯で舌を挟み、引っ込めながら歯と舌をこする。そのこすれる音。
f, v
上の歯を下唇の山の頂点より少し内側に押しあて、息で離す。
t,d,l,n
舌を上の歯茎の裏につける。
t と d は舌が歯茎から離れるときの音。
l と n は舌が歯茎にくっついている間の音。
r
舌を喉の方にひっぱり、上の方に触らない。
s
歯と歯茎の境目あたり。触るか触らないかくらい。狭い隙間に息を通す。
S (long s) 舌の位置は s と同じ。違いは唇を丸めて突き出すこと。
逆さe・逆さv
両方とも「狭いア」。
単独の逆さe にはアクセントが来ない。
逆さv にはアクセントが来る。
逆さe
唇を狭く、力を入れないで、「ア」を言う。
英語ネイティヴ(英語で育った人)は口の中で舌を持ち上げて息の狭い通り道をつくる。
それができる人はそれでいい。
要領がわからない人は、息の出口(唇の開き)を狭めて、「狭い」音の感覚をつかむ。
「狭い音」はまず「狭さ」の感覚をつかむのが大事。
感覚がつかまえられないといつまでたっても発音できない。
感覚がわかると、そのうちに自然に舌を持ち上げて出せるようになる。
a
歯と歯を開く。(下顎を下げる)
舌が口の中で浮いているときれいに出ない。
舌を下の歯の裏側に付けたまま顎を下げるときれいに出る。
ae
口の両端を斜め上にひっぱり上げる。一瞬般若(一瞬、般若の顔になれ)
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(明日朝が早いので、以下については、改めて書きます)
黙音・連結・母音削除
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